2017年1月6日金曜日

『いのちのかたち...かもしれない展』2017年1月10日より~作家メッセージ Vol.2

2017年1月10日(火)より『いのちのかたち ... かもしれない展』を開催いたします。

「生命のリズム」をテーマにした、5人の表現者による「いのちの光」を盛り込んだ作品を展示します。

作家5人からのメッセージをお伝えします。


瀬川  葉子(美術家)

「森で生起すること」
私が使用しているのは薄いボール紙。
つるりとした表面、0.5ミリほどの厚みが薄茶色の層になっている。
手触りが好ましい。
ペンで描いても、筆で絵の具を塗っても、ちぎっても面白く、さりげない表情を見せ、絵の具が滲みるとぱりっと固く、樹皮のようになる。
紙は樹からできていることを思う。
今回は森をテーマにしているが、そのものを描いてはいない。
惹かれるが、私には分からないことばかり。
住んでいる住宅地の合間に残された林、公園に残された数十年は経っていると思われる大きな樹、散歩のひと休みに根元に座る。憧れても森の奥深くに入っていくことはできない。遠くから見ている。
大きな樹が、時には二百年もそこに立ち続けていることに、尊敬と不思議を感じる。
微細な生命がうごめき、風が吹くと葉や花粉、種子、目に見えない何かが飛び交っているのがわかる。
制作の際、全体像は自分でも分からない方法の中、手探りですすんでいる。






『いのちのかたち ... かもしれない展』
日程:2017年1月10日(火)~1月22日(日)    月曜休館
時間:11:00~17:00(最終日は16:00まで)